ジョブ理論を読んでみてマーケティングとは何かを学んだ
今さらですが「ジョブ理論」という本を読んでみました。
読んでみた感想を書いていこうと思いますので、
・マーケティングって何?
・マーケティングって言葉ば知っているけど一から勉強したい!
と思っている方は興味があればぜひ手に取って読んでみてください。
いくつかマーケティングに関する本を読んできましたが、マーケティングの知識なんて無い私が読んで一番しっくりきた本です。
ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム (ビジネスリーダー1万人が選ぶベストビジネス書トップポイント大賞第2位! ハーパーコリンズ・ノンフィクション)
早速ですが感想。
本の中で終始一貫していたのが「顧客がなぜその商品・サービスを利用しているのか。その問題・欲求(この問題や欲求のことを本ではジョブと言う)を理解できなければその商品・サービスは利用されない」という視点です。
当たり前っちゃ当たり前の視点なんですが、実際に働いているとこの視点が抜ける事は多々あります。
本を売っている書店で例えれば、
小説が売れていない。もっと買ってほしい。→どうやったら売れる?→今、本を買っているお客様の年齢や性別は?→どんな本が売れている?→データによると若い人たちが恋愛小説をよく買っている→恋愛小説を多く仕入れよう!
一般的にはこんな感じで対策をうつ会社が多いんじゃないでしょうか。
これをジョブ理論の本に当てはめて考えると、
小説が売れていない。もっと買ってほしい。→小説を買う理由は?小説を買う事で何を解決したいのか?→実際にアンケートを取ってみよう。→読んでワクワクしたい。隙間時間で読めるから。→だったら、ビジネス書や参考書よりも恋愛小説やミステリー等の読んでわくわくするものや短編の物語集を仕入れよう!
となります。
違いはなにかというと、小説を買う事でお客様の何を解決するのか?という点です。
人は何かの欲求を叶えたくて小説を買っているのです。ワクワク感が欲しいから買う、人気作家だからとりあえず読んでおこう、話しのネタとして読んでおきたい等。
叶えたい欲求(ジョブ)があってその後に小説を買うという行動に出るのであって決して恋愛小説という物が欲しくて行動しているわけではない。という事を色んな具体例を出しながら体系的に書かれています。
また、その問題や欲求にも機能的・感情的・社会的側面がそれぞれありそれを達成できるものでないと商品やサービスは買ってもらえないので、そこに意識を配る事もまた重要であるという事も書いてあります。詳細を書くと長くなるので割愛します。
なので、簡単に機能的側面と感情的側面と社会的側面を例文で書いておきます。
機能的側面
・小腹がすいたけどカロリーが低いものを食べたい
・持ち歩くので重さが軽いものが良い
感情的側面
・内容が分かりにくいからもっと簡潔にまとめてほしい
・電車移動中でも面白い物を見たい
社会的側面
・堂々とタバコを吸いたいけど周りから白い目で見られるから窮屈
・もっと女の子と話したいけどチャラいと思われたくない
なんとなく雰囲気が伝わってくれればと思います。
マーケティングに関する本は多々ありますが、なぜ「ジョブ理論」が一番しっくりきたかというとお客様が買いたくなるようにどう仕掛けていくかという事が論理的に書いてあったところです。
数字で表現できるもの(年齢・性別・閲覧数等)ではなく、日々の行動や
欲求(朝食は何を食べたいか・寝る前の時間って何をしているか)からスタートさせる考え方になるほどなと感心する事が多かったからです。
マーケット(市場)の考え方も、物やサービス(おにぎりの市場やエステの市場)で分けるのでは無く、日常のある特定の状況別(仕事のお昼休憩に何を食べたいかや旅行先のホテルについてまず何をしたいか)にマーケットを考えるという視点がすごく面白かったんです。
ある特定の状況が起きたときに、商品やサービスを選んでもらうにはどんな物を作れば良いのかやどう提供するのかを考えるのが自分に合っているなと思いました。
商品・サービスから視点をスタートさせるのではなくあくまで人の特定の状況における行動からスタートさせる。物中心ではなく人中心である。この考え方はマーケティングを学ぶうえで絶対に忘れてはならないなと思わされる本でした。
これからマーケティング事を学びたいと少しでも思っている方はぜひ「ジョブ理論」を読んでみて下さい!損はしないです!
マーケティングとはどうあるべきか。それが詰まった本でした。